人材確保等助成金とは?わかりやすく解説!

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「人材確保等助成金」とは、人材の定着を図るため、賃金の向上や雇用の安定化、労働環境の改善などに取り組む、中小企業事業主や小規模事業者などを助成する制度です。

この記事では、人材確保等助成金の概要と、それぞれのコースの受給要件・受給額・申請方法や必要書類、メリット・デメリットについて解説します。

人材確保等助成金とは?わかりやすく解説

対象者 人材確保等支援助成金は、魅力ある職場づくりのために労働環境の向上等を図る事業主や事業協同組合等
利用目的 魅力ある雇用創出を図ることにより、人材の確保・定着を目的としている
対象経費 ■目標管理制度助成コース目標達成助成

■介護福祉機器助成コース

介護福祉機器の導入費用(利子を含む)、保守契約費、機器の使用を徹底させるための研修

■中小企業団体助成コース

1年間の中小企業労働環境向上事業の実施に要した経費

■人事評価改善等助成コース

目標達成助成

■建設キャリアアップシステム等普及促進コース

建設事業主団体が実施する次の事業に対して助成します。

1 中小構成員等(※)に対し、建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録、技能者登録、能力評価(レベル判定)または見える化評価の登録費用の全部又は一部を補助する事業

2 中小構成員等(※)を対象にCCUSの事業者登録、技能者登録、能力評価および見える化評価の事務手続を支援する事業

3 中小構成員等(※)におけるCCUSの就業履歴蓄積に係るカードリーダーなどの各種機器やアプリなどのソフトウェア等の導入を促進する事業

(※):建設事業主団体の構成員である中小建設事業主等のほか、当該構成事業主と元下関係にある中小建設事業主等

■若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)

1 若年および女性労働者の入職や定着を図ることを目的とした事業を行った建設事業主または建設事業主団体

2 建設工事における作業についての訓練を推進する活動を行った広域的職業訓練を実施する職業訓練法人に対して助成します。

■作業員宿舎等設置助成コース(建設分野)

1 被災三県に所在する作業員宿舎、作業員施設、賃貸住宅費用

2 自ら施工管理する建設工事現場に女性専用作業員施設を貸借する費用

3 認定訓練の実施に必要な施設や設備の設置または整備を行った費用

■外国人労働者就労環境整備助成コース

外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備費用

■テレワークコース

機器等導入費用

給付額 欄外に記載
申請期間 通年募集

【給付額】

■雇用管理制度助成コース

目標達成助成:57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)

■介護福祉機器助成コース

目標達成助成:離職率低下 導入費用20%(生産性要件を満たした場合は35%)(上限150万円)

■中小企業団体助成コース

・大規模認定組合等(構成中小企業者数500以上):1,000万円

・中規模認定組合等(同100以上500未満):800万円

・小規模認定組合等(同100未満):600万円

■人事評価改善等助成コース

目標達成助成:離職率低下、賃金アップ、計画開始から3年後の生産性向上の要件の達成  80万円

■建設キャリアアップシステム等普及促進コース

助成金額(1〜3共通)

○建設事業主団体

(中小建設事業主団体) 支給対象経費の2/3

(中小建設事業主団体以外の建設事業主団体) 支給対象経費の1/2

■若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)

助成金額

若年および女性労働者の入職や定着を図ることを目的とした事業を行った建設事業主または建設事業主団体の場合:

○建設事業主

(中小建設事業主) 支給対象経費の3/5<3/4>

(中小建設事業主以外の建設事業主) 支給対象経費の9/20<3/5>

※雇用管理研修等を受講させた場合、1人あたり日額8,550円<10,550円>加算(最長6日間)

(注)<>内は生産性要件が認められる場合の額

○建設事業主団体

(中小建設事業主団体) 支給対象経費の2/3

(中小建設事業主団体以外の建設事業主団体) 支給対象経費の1/2

建設工事における作業についての訓練を推進する活動を行った広域的職業訓練を実施する職業訓練法人の場合

支給対象経費の2/3

■作業員宿舎等設置助成コース(建設分野)

助成金額

1の場合:支給対象経費の2/3

2の場合:支給対象経費の3/5<3/4>

3の場合:支給対象経費の1/2

(注)<>内は生産性要件が認められる場合の額

■外国人労働者就労環境整備助成コース

助成金額:支給対象経費の1/2(上限57万円)(生産性要件を満たした場合は2/3(上限72万円))

■テレワークコース

助成金額

機器等導入助成:1企業あたり、支給対象となる経費の30%

目標達成助成:企業あたり、支給対象となる経費の20% <生産性要件を満たす場合35%>

メリット

返済の必要のない資金を調達できる点が人材確保等助成金のメリットです。低コストで職場環境の改善を行えます。

デメリット

申請手続きなどの事務作業や、何かしらの取り組みを実施しなければならず、手間がかかる点がデメリットです。

人材確保等助成金の7つのコース

  1. テレワークコース

    人材確保や雇用管理制度の改善を目的として、テレワークの導入及び実施を行う中小企業主に対して助成するコース。

  2. 雇用管理制度助成コース

    離職率の低下を目的として、諸手当制度や研修制度などを導入し、雇用管理改善に取り組んだ事業主を助成するコース。

  3. 人事評価改善等助成コース

    昇給の機会が定期化されないよう、人事評価制度の整備や賃金制度を設けることで、生産性の向上と離職率の低下に取り組む事業主を助成するコース。

  4. 介護福祉機器助成コース

    介護労働者の身体的な負担を軽減するため、介護福祉機器を導入するなどして、労働者の離職率低下に取り組む介護事業者を助成するコース。

  5. 介護・保育労働者雇用管理制度助成コース

    介護労働者や保育労働者の離職率低下を目的とし、賃金制度を整備するなどして、労働者の職場定着を促すよう取り組んだ介護事業主や保育事業主を助成するコース。

  6. 働き方改革支援コース

    働き方改革に取り組むため、必要に応じて新たに労働者を雇い入れ、雇用管理改善に取り組む中小企業主を助成するコース。

  7. 設備改善等支援コース

    生産性向上のための設備導入をすることで、賃金アップなどの雇用管理改善と生産性向上を達成した企業を助成するコース。

テレワークコース

受給要件

【主な要件】

機器等導入助成

○評価期間(機器等導入助成)において、1回以上、テレワーク実施対象労働者全員がテレワークを実施 等

目標達成助成

○評価時離職率が、計画時離職率以下であること 等

受給額

助成金額

機器等導入助成:1企業あたり、支給対象となる経費の30%

目標達成助成:企業あたり、支給対象となる経費の20% <生産性要件を満たす場合35%>

申請方法・必要書類

テレワーク実施計画を作成し、事業主の主たる事業所(通常は本社)の 所在地を管轄する都道府県労働局(以下「管轄労働局」という。)へ提出

【必要書類】

・1 中小企業事業主であることを確認するための書類(資本金の額又は出資の総額や常時使用 する労働者の数が確認できる書類)

・2 人材確保等支援助成金(テレワークコース)テレワーク実施計画対象経費内訳書(様式第 1号別紙1)

・3 テレワーク実施対象労働者名簿(様式第1号別紙2)

・4 事業所確認票(テレワーク実施計画(変更)書提出時)(様式第1号別紙3)

・5 支給要領0303イに定める取組に要する費用の詳細を確認することのできる資料(見積書、 価格表、テレワーク用通信機器等のカタログ等)(写)

・6 テレワーク実施計画提出日時点における全事業所に係る就業規則及び労働協約(写)。 ※いずれも整備されていない場合、その旨を申し立てる文書を提出のこと。

・ 7 対象事業所における計画時離職率算定期間の労働者の離職状況がわかる書類(雇用保 険一般被保険者については、離職証明書(写)、雇用保険被保険者資格喪失確認通知 書(事業主通知用)(写)等)

・8 テレワーク全体構成図(どのようなシステム構成のもとテレワークを行うか、概要が分かるもの)

・9 その他管轄労働局長が必要と認める書類

雇用管理制度助成コース

受給要件

受給するためには、事業主(雇用管理制度助成コースにおいて短時間正社員制度を導入する場合は保育事業主)が、次の措置を実施することが必要です。

雇用管理制度助成コース【制度導入助成はございません】

【目標達成助成】

(1)雇用管理制度整備計画の認定
次の〔1〕~〔5〕の雇用管理制度の導入を内容とする雇用管理制度整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受けること。〔1〕諸手当等制度
〔2〕研修制度
〔3〕健康づくり制度
〔4〕メンター制度
〔5〕短時間正社員制度(保育事業主のみ)
(2)雇用管理制度の導入・実施
(1)の雇用管理制度整備計画に基づき、当該雇用管理制度整備計画の実施期間に、雇用管理制度を導入・実施すること。
(3)離職率の低下目標の達成
(1)、(2)の実施の結果、雇用管理制度整備計画期間の終了から1年経過するまでの期間の離職率を、雇用管理制度整備計画を提出する前1年間の離職率よりも、下表に掲げる目標値(※)以上に低下させること。※低下させる離職率の目標値は対象事業所における雇用保険一般被保険者数に応じて変わります。
対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数区分 1~9人 10~29人 30~99人 100~299人 300人以上
低下させる離職率(目標値) 15% 10% 7% 5% 3%

受給額

目標達成助成:57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)

申請方法・必要書類

事業主の主たる事業所(通常は本社) 所在地を管轄する都道府県労働局(以下「管轄労働局」という。)へ必要書類を提出。

【必要書類】

イ 事業所確認票(様式第 a-2 号)

ロ 事業所における雇用管理制度対象労働者名簿(様式第 a-1 号 別紙 7)

ハ 対象事業所における評価時離職率算定期間の雇用保険一般被保険者の離職理由等がわかる書 類(離職証明書(写)等)

ニ 導入した雇用管理制度の内容が確認できる以下のいずれかの書類 ただし、雇用管理制度の導入後、労働協約又は就業規則を改正している場合は、支給申請時 点で最新の労働協約又は就業規則もあわせて提出すること。

(イ) 制度を明示した労働協約

(ロ) 制度を明示した就業規則であって、次のいずれかに該当するもの

a 労働基準監督署等の受理印のある就業規則

b 従業員全員に周知されたことが確認できる書面が添付された就業規則(常時 10 人未満 の労働者を使用する事業所に限る。)

ホ 導入した雇用管理制度を実施したことが確認できる以下の書類

(イ) 諸手当等制度

a 導入した諸手当等制度の概要票(様式第 a-6 号別紙 1)

b 対象労働者の賃金台帳等賃金の支払い状況が確認できる書類(制度の導入日の1か月 前に係る月分、評価時離職率算定期間の末日に係る月分及び諸手当を支給した期間の月分 (ただし、対象労働者の賃金が時給制及び日給制によるものである場合は、制度の導入日 の6か月前から制度の導入日の1か月前までに係る全ての月分、評価時離職率算定期間の 末日に係る月分及び当該制度により諸手当を支給した期間の月分)) (R4.4.1改正)

c 対象労働者の出勤簿等出勤状態が確認できる書類(制度の導入日の1か月前に係る月 分、評価時離職率算定期間の末日に係る月分及び当該制度により諸手当を支給した期間 の月分)

d 対象労働者の労働条件通知書又は雇用契約書

e 諸手当等制度を実施したこと及びその内容、制度の実施日が確認できる書類(事業所 内での周知書類等)

(ロ) 研修制度

a 導入した研修制度の概要票(様式第 a-6 号別紙 2)

b 対象労働者の賃金台帳等賃金の支払い状況が確認できる書類(制度の導入日の1か月 前に係る月分、評価時離職率算定期間の末日に係る月分及び教育訓練等を行った期間に係 る月分)

c 対象労働者の出勤簿等出勤状態が確認できる書類(制度の導入日の1か月前に係る月 分、評価時離職率算定期間の末日に係る月分及び教育訓練等を行った期間に係る月分)

d 対象労働者の労働条件通知書又は雇用契約書 e 教育訓練等を行ったこと及びその内容、制度の実施日が確認できる書類(実施内容・日 時・場所等が記載された実施通知、カリキュラム、セミナー受講証や修了証、領収書等)

(ハ) 健康づくり制度

a 導入した健康づくり制度の概要票(様式第 a-6 号別紙 3)

b 対象労働者の賃金台帳等賃金の支払い状況が確認できる書類(制度の実施日に係る月 分(評価時離職率算定期間中にも就業規則等に基づいて、当該健康づくり制度を行うの であれば、当該制度実施日の係る月分))

c 対象労働者の出勤簿等出勤状態が確認できる書類(制度の実施日に係る月分(評価時 離職率算定期間中にも就業規則等に基づいて、当該健康づくり制度を行うのであれば、 当該制度実施日の係る月分))

d 対象労働者の労働条件通知書又は雇用契約書

e 健康診断等を行ったこと及びその内容、制度の趣旨・目的、実施日が確認できる書類 (実施内容・日時・場所等が記載された実施通知、実施機関との間で締結した契約書、診 断結果・所見等の情報の提供を受けることに関する取り決め等が分かる資料、領収書等)

(ニ) メンター制度

a 導入したメンター制度の概要票(様式第 a-6 号別紙 4)

b メンター(外部メンターを除く。)及びメンティの賃金台帳等賃金の支払い状況が確 認できる書類(メンター研修、メンター講座を受講させた日及びメンタリングを実施し た日に係る月分(評価時離職率算定期間中にも就業規則等に基づいて、当該メンター制 度を行うのであれば、当該制度を実施した日の係る月分))

c メンター(外部メンターを除く。)及びメンティの出勤簿等出勤状態が確認できる書 類(メンター研修、メンター講座を受講させた日及びメンタリングを実施した日に係る 月分(評価時離職率算定期間中にも就業規則等に基づいて、当該メンター制度を行うの であれば、当該制度を実施した日の係る月分))

d メンター(外部メンターを除く。)及びメンティの労働条件通知書又は雇用契約書

e メンター(外部メンターを除く。)に対するメンター研修、メンター講座を受講させたことが確認できる書類(講習内容・日時・場所等が記載された実施通知、カリキュラム、 セミナー受講証や修了証、領収書等)

f メンタリング(面談)を行ったこと及びその内容、制度の実施日が確認できる書類(日 時・場所等が記録されたメンタリング(面談)実施記録等)

g 外部メンターを活用した場合は、外部メンターを活用したことが確認できる書類(当該サービスの概要が分かる資料、契約書、領収書等)

(ホ) 短時間正社員制度

a 導入した短時間正社員制度の概要票(様式第 a-6 号別紙 5)

b 対象労働者の賃金台帳等賃金の支払い状況が確認できる書類(制度の導入日の1か月 前に係る月から評価時離職率算定期間の末日までに係る全ての月分)(ただし、対象労働 者の賃金が時給制及び日給制によるものである場合は、制度の導入日の6か月前から評 価時離職率算定期間の末日までに係る全ての月分)

c 対象労働者の出勤簿等出勤状態が確認できる書類(制度の導入日の1か月前に係る月 から評価時離職率算定期間の末日までに係る全ての月分)(ただし、対象労働者の賃金が 時給制及び日給制によるものである場合は、制度の導入日の6か月前から評価時離職率 算定期間の末日までに係る全ての月分)

d 対象労働者の労働条件通知書又は雇用契約書

e 短時間正社員制度を実施したこと及びその内容、制度の実施日が確認できる書類(事 業所内での周知書類等)

f 賃金の算定方法及び支給形態、賞与、退職金、休日、定期的な昇給や昇格の有無等の労 働条件について、同一の事業主に雇用されるフルタイムの正規の従業員の正社員待遇が 適用されている労働者であって、時間当たりの基本給、賞与、退職金等の労働条件が、同 一の事業主に雇用されるフルタイムの正規の従業員と比較して同等であることが確認できる資料(休暇規程及び賃金規程に基づき短時間正社員の基本給、賞与、退職金等が同職 種の通常の労働者と同等と説明できる算出式等)

なお、上記ホ(イ)、(ロ)及び(ホ)の「制度の導入日の1か月前に係る月」とは、制度導入日を 含む賃金算定期間の前月度の賃金算定期間を、「評価時離職率算定期間の末日」とは、評価時離職率算定期間の末日を含む賃金算定期間の末日をいう。

ヘ 短時間正社員制度の雇用管理制度区分を含む雇用管理制度整備計画に係る支給申請であっ て、主たる事業が保育事業以外の事業主の場合は、評価時離職率算定期間に係る「保育労働者 のうち一般被保険者の名簿」(様式第 a-6 号別紙)

ト 支給要件確認申立書(共通要領様式第 1 号)

チ 事業主が、法令で定める健康診断を実施していることが分かる書類(医療機関等との健康診 断実施にかかる契約書、領収書等)

リ 事業所が社会保険の適用事業所であることが分かる書類(社会保険料納入証明書(写)、社 会保険料納入確認書(写)等)及び当該事業所の労働者が社会保険の被保険者であることが 分かる書類(賃金台帳(写)など、社会保険の支払いが分かる書類)(社会保険の要件を満 たす場合に限る。)。

ヌ 「第1 共通要領」の 0402 ロに定める書類及び算定の根拠となる証拠書類(損益計算書、総 勘定元帳等)

ル 研修制度等の実施にかかる不正受給の際の取り扱い承諾書(様式第 a-6 号 別紙 6)

ヲ その他管轄労働局長が必要と認める書類

人事評価改善等助成コース

受給要件

従業員の賃金アップを含む人事評価制度を導入等

受給額

目標達成助成:離職率低下、賃金アップ、計画開始から3年後の生産性向上の要件の達成  80万円

申請方法・必要書類

人事評価制度整備計画を作成し、事業主の主たる事業所(通常は本社)の 所在地を管轄する都道府県労働局(以下「管轄労働局」という。)へ提出

・「人事評価制度等整備計画(変更)書」(様式第1号)

・「整備する人事評価制度等の概要票」(様式第1号別紙)

・毎月決まって支払われる賃金額について、人事評価制度等の「実施 日の属する月の前月」と「実施日の属する月」を比較したときに 2%以上増加する見込みであり、かつ2%以上増加する見込みの毎 月決まって支払われる賃金の額が「実施日の属する月」の1年後の 同月においても引き下げられない見込みであることが確認できる書類

・人事評価制度等整備計画の認定申請日の直近の賃金支払日における 賃金が確認できる書類

・整備を予定している人事評価制度等について、労働組合または労働者の 過半数を代表する者と合意していることが確認できる書類

・「事業所確認票」(様式第2号)

・現行の労働協約または就業規則

・整備後の労働協約案または就業規則案(賃金規程、賃金表、人事評価規程等を含む)

・対象事業所における計画時離職率の算出に係る期間の雇用保険一般被 保険者離職状況がわかる書類

・人事評価制度等対象労働者の要件を満たすことが分かる書類(雇用契約書、労働条件通知書等)

・人事評価制度等の 「改定」として人事評価制度等整備計画を提出することが可能であることが分 かる書類(人事評価規程、人事評価書等)(「改定」の場合に限る。)

・社会保険の適用事業所であることが分かる文書(社会保険料納入証明書(写)、社会保険料納入 確認書(写)等、社会保険の要件を満たす場合)及び対象事業所に雇用される労働者が社会保険 の被保険者であることが確認できる文書(賃金台帳(写)など社会保険の支払いが分かる書類、社会保険の要件を満たす者に限る。)

・その他管轄労働局長が必要と認める書類

介護福祉機器助成コース

受給要件

介護福祉機器の導入等

受給額

目標達成助成:離職率低下 導入費用20%(生産性要件を満たした場合は35%)(上限150万円)

申請方法・必要書類

受給するためには、介護事業主が、次の措置を実施することが必要です。

 介護福祉機器助成コース

【目標達成助成】

(1) 導入・運用計画の認定
介護労働者の労働環境向上のための介護福祉機器の導入・運用計画を作成し、管轄の労働局長の認定を受けること。
(2)介護福祉機器の導入等
(1)の導入を実施し、適切な運用を行うこと。
(3)(1)、(2)の実施の結果、導入・運用計画期間の終了から1年経過するまでの期間の離職率を、導入・運用計画を提出する前1年間の離職率よりも、下表に掲げる目標値(※)以上に低下させること(ただし、離職率は30%を上限とします。)。
※低下させる離職率の目標値は対象事業所における雇用保険一般被保険者数に応じて変わります。
対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数区分 1~9人 10~29人 30~99人 100~299人 300人以上
低下させる離職率(目標値) 15% 10% 7% 5% 3%

導入・運用計画書を作成し、介護福祉機器を導入する事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(以下「管轄労働局」という。)へ提出。
【必要書類】

・「人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)導入・運用計画(変更)書」(様式第b-1号)

・「人材確保等支援助成金(介護福祉機器助成コース)導入・運用計画対象経費内訳書【計画書提出時】」 (様式第b-1号別紙1)

・(主たる事業が介護事業以外の事業主が、経営する介護 事業所に機器を導入する場合)又は(介護労働者全てが 雇用保険一般被保険者でない場合)→計画時離職率算定期間に係る「介護労働者名簿」 (様式第b-1号別紙2)

3 介護事業主であることが確認できる書類→介護保険指定事業所の指定通知書など

4 介護福祉機器のカタログ、価格表、見積書(写)

5 対象事業所における計画時離職率の算出に係る期間の雇用保険一般被保険者離職状況がわかる書類→離職証明書(写)、雇用保険被保険者資格喪失 確認通知書(事業主通知用)(写)等

・その他管轄労働局長が必要と認める書類

設備改善等支援コース

受給要件

受給するためには、事業主が、次の措置をすることが必要です。

1 雇用管理改善計画期間1年タイプ

(1)計画達成助成

ア 雇用管理改善計画(生産性向上に資する設備等を導入すること、雇用管理改善(賃金アップ等)に取り組むこと等)を作成し、設備等を導入する雇用保険適用事業所を管轄する労働局の認定を受けること。

イ 上記アの雇用管理改善計画に基づき、

A 生産性向上に資する設備等を導入

B 賃金アップの実施(計画前と比べて2%以上)

(2)上乗せ助成

上記(1)の支給を受け、

A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。

B 賃金アップ(計画前と比べて6%以上)

C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその3年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが6%以上であること。)

2 雇用管理改善計画期間3年タイプ

(1)計画達成助成(1回目)

ア 雇用管理改善計画(生産性向上に資する設備等を導入すること、雇用管理改善(賃金アップ等)に取り組むこと等)を作成し、設備等を導入する雇用保険適用事業所を管轄する労働局の認定をうけること。

イ 上記アの雇用管理改善計画に基づき、

A 生産性向上に資する設備等を導入

B 賃金アップ(計画前と比べて2%以上)

C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその1年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが0%以上であること。)

(2)計画達成助成(2回目)

上記(1)の支給を受け

A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。

B 賃金アップ(計画前と比べて4%以上)

C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその2年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが2%以上であること。)

(3) 目標達成時助成

上記(2)の支給を受け

A 引き続き生産性向上に資する設備等を活用していること。

B 賃金アップ(計画前と比べて6%以上)

C 生産性の向上(設備等の導入日の属する会計年度の前年度とその3年度後の生産性を比較して、生産性の伸びが6%以上であること。)

労働者の適切な雇用管理に努める事業主であること、同一事業主の全ての雇用保険適用事業所において事業主都合による解雇等していないこと、各計画期間中の離職率が30%以下であること等の要件があります。

受給額

計画期間 設備導入費用 計画達成助成(1回目) 計画達成助成(2回目) 目標達成時助成 総額
1年コース 175万円以上1,000万円未満 50万円 80万円(上乗せ助成) 130万円
3年コース 240万円以上5,000万円未満 50万円 50万円 80万円 180万円
5,000万円以上1億円以上 50万円 75万円 100万円 225万円
1億円以上 100万円 150万円 200万円 450万円

申請方法・必要書類

雇用管理改善計画を作成し、設備等を導入する事業所の所在地を管轄する都道府県労働局へ提出。

【必要書類】

・「人材確保等支援助成金(設備改善等支援コース)雇用管理改善計画(変更)書」(様式第1a号)

・「雇用管理改善計画の概要票」(様式第1a号別紙1)

・「雇用管理改善計画の適用者名簿」(様式第1a号別紙2)

・(計画開始日前に賃金規定又は賃金表が定められている場合) 「対象労働者に係る賃金アップ総額計算書」 (様式第1a号参考様式1)

・(計画開始日前に賃金規定又は賃金表が定められていない場合 )「各対象労働者の賃金アップ計算書」 (様式第1a号参考様式2)

・雇用管理改善計画認定申請時の賃金規定、賃金表又は労働契約等

・雇用管理改善計画期間において、賃金が2%以上増加することが確認できる書類 (変更後の賃金規定、賃金表又は労働契約等の案)

・賃金台帳

・導入予定の設備等が確認できる書類

・「事業所確認票」(様式第2a号) ※同一事業主の全ての雇用保険適用事業所を記載

・中小企業事業主であることを確認できる書類

・社会保険の適用事業所であることが分かる書類

・労働者が社会保険の被保険者であることが分かる書類

・その他管轄労働局長が必要と認める書類

働き方改革支援コース

受給要件

1.雇用管理改善計画

受給するためには、働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース、勤務間インターバル導入コース)(※1)の支給を受けた中小企業事業主が、新たに労働者を雇い入れることや雇用管理改善の取組(人材配置の変更、労働者の負担軽減等)に係る雇用管理改善計画(1年間)を作成し、都道府県労働局の認定を受ける必要があります。

(※1)働き方改革推進支援助成金交付決定通知書を添付することで当計画を申請することができますが、支給申請時に働き方改革推進支援助成金の支給決定を受けていない場合は、当助成金の支給対象外となります。

また、平成29年度において、旧職場意識改善助成金(時間外労働上限設定コース、勤務間インターバル導入コース、職場環境改善コース)の支給決定を受けた事業主及び時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース、勤務間インターバル導入コース、職場意識改善コース)の支給決定を受けた事業主も計画を申請することができます。

2.計画達成助成

下記(1)、(2)及びその他各種要件を満たすことで計画達成助成が支給されます。

(1)雇用管理改善計画に基づき、雇用管理改善計画の開始日(以下「計画開始日」という。)から6か月以内に対象労働者(※2)を新たに雇い入れ、雇用管理改善を実施すること。

(※2)「対象労働者」とは次の(ア)から(オ)のいずれにも該当する労働者をいいます。

(ア)次のa又はbのいずれかに該当する者。

a 期間の定めなく雇用されている者

b 一定の期間を定めて雇用され、その雇用期間が反復継続され、事実上期間の定めなく雇用されている場合と同等と認められる者

具体的には、雇い入れ時に一定の期間(1か月、6か月など)を定めて雇用されていた労働者が、採用の時から1年を超える期間について、引き続き雇用されると見込まれる場合であること。

(イ)計画開始日から6か月以内に雇入れ、事業主に直接雇用される者であること。

(ウ)雇用保険被保険者(雇用保険法第38条第1項に規定する「短期雇用特例被保険者」及び同法第43条第1項に規定する「日雇労働被保険者」を除くであること。

(雇用保険被保険者の中には雇用保険法第37条の2第1項に規定する「高年齢被保険者」が含まれることに留意すること。)

(エ)社会保険の適用事業所に雇用される場合は、社会保険の被保険者となること(社会保険の要件を満たすものに限る)。

(オ)計画申請日の1年前の日から計画開始日の前日までの期間において、雇用保険被保険者として申請事業主が直接雇用していた者でないこと。

 〇「技能実習生」は労働者ですが、本助成金の対象労働者に含まれません。

これは、途上国等への技能移転を図る国際貢献を目的として企業が受け入れた技能実習生を助成対象とすることは本助成金の目的にそぐわないためです。

(技能実習適正化法第3条の基本理念において、「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」とされています。)

〇在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」は、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお、人材を確保することが困難な状況にあるため、

           外国人により不足する人材の確保を図るべき産業に受け入れるものであり、在留資格「特定技能1号」及び「特定技能2号」の外国人労働者の雇い入れは、

働き方改革に取り組む中小企業の人材確保を支援する本助成金の目的にそうものであることから、本助成金の各種要件を満たす場合は対象労働者に含まれます。

(2)対象労働者を1年を超えて雇用しており、かつ、計画開始日の前日と雇用管理改善計画期間の末日の翌日の雇用保険被保険者数を比較し、人員増(※3)となっていること。

(※3)計画開始日の1年前の日から計画開始日の前日までの期間において、申請事業主の元で従事していた労働者(派遣労働者や出向者等)を新たに雇い入れるのみで、申請事業主の元で従事する労働者の数が計画開始前後で比較し実質的に変わらない場合は人員増とみなさない。

3.目標達成助成

下記(1)、(2)及びその他各種要件を満たすことで目標達成助成が支給されます。

(1)計画達成助成の支給を受けた後、引き続き労働者の適正な雇用管理に努め、計画開始日の前日と計画開始日から起算して3年を経過する日の翌日の雇用保険被保険者数を比較した場合に人員増となっていること。

(2)生産性の向上

対象労働者を最初に雇い入れた日の属する会計年度の前年度とその3年後の会計年度を比較した生産性の伸びが6%以上であること。

計画達成助成・目標達成助成ともに、労働者の適切な雇用管理に努める事業主であること、同一事業主の全ての雇用保険適用事業所において事業主都合による解雇等していないこと、各計画期間中の離職率が30%以下であること等の要件があります。

受給額

計画達成助成 新たに雇い入れた労働者1人あたり60万円

(短時間労働者の場合40万円)目標達成助成生産性要件を満たした場合、

労働者1人あたり15万円

(短時間労働者の場合10万円)

1.計画達成助成

労働者の上限は10名とする。

ただし、下記(ア)又は(イ)のいずれか少ない人数を支給の算定人数の上限とする。

(ア)雇用管理改善計画に基づいて、計画開始日から6か月が経過する日までに雇い入れ、当該雇い入れ日から1年経過し、申請期間の初日に在籍している対象労働者数

(イ)計画開始日の前日と計画期間の末日の翌日の雇用保険被保険者数を比較し、人員増分となる雇用保険被保険者数

2.目標達成助成

下記(ア)又は(イ)のいずれか少ない人数を支給の算定人数の上限とする。

(ア)計画開始日の前日と計画開始日から起算して3年が経過する日の翌日の雇用保険被保険者数を比較し、人員増分となる雇用保険被保険者数

(イ)計画達成助成時の支給の算定人数

申請方法・必要書類

新たに労働者を雇い入れることや雇用管理改善の取組(人材配置 の変更、労働者の負担軽減等)に係る雇用管理改善計画を作成し、都道府県労働局に提出する。

【必要書類】

・「人材確保等支援助成金(働き方改革支援コース)雇用管理改善計画(変更)書」(様式第1号)

・ 「雇用管理改善計画の概要票」(様式第1号別紙)

・「事業所確認票」(様式第2号)

・働き方改革推進支援助成金支給決定通知書 (※支給決定前の場合は、働き方改革推進支援助成金交付決定通知書)

・中小企業事業主であることを確認できる書類

・財務諸表(会計期間1年(全期間)あるもの)が作 成されていない事業主や休業中で経済活動の実態が 把握できない事業主でないことが分かる書類

・社会保険の適用事業所であることが分かる書類

・労働者が社会保険の被保険者であることが分かる書類

・その他管轄労働局長が必要と認める書類

介護・保育労働者雇用管理制度助成コース

受給要件

受給するためには、介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの場合は介護・保育事業主が、次の措置を実施することが必要です。

介護・保育労働者雇用管理制度助成コース【介護労働者雇用管理制度助成コース及び保育労働者雇用管理制度助成コースを統合しました】

【制度整備助成】

(1)介護・保育賃金制度整備計画の認定

介護・保育賃金制度整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受けること。

(2)賃金制度の整備・実施

(1)の介護・保育賃金制度整備計画に基づき、当該介護・保育賃金制度整備計画の実施期間内に、賃金制度を整備・実施すること。

【目標達成助成(第1回)】

【制度整備助成】(1)、(2)の実施の結果、介護・保育賃金制度整備計画期間の終了から1年経過するまでの期間の離職率

(以下、「評価時離職率(第1回)」という。)を、介護・保育賃金制度整備計画を提出する前1年間の離職率よりも、下表に掲げる

目標値(※)以上に低下させること(ただし、離職率は30%を上限とします。)。

※低下させる離職率の目標値は対象事業所における雇用保険一般被保険者数に応じて変わります。

対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数区分 1   ~   9人 10 ~ 29人 30 ~ 99人 100~299人 300人以上
低下させる離職率(目標値)    15%    10%     7%     5%     3%

【目標達成助成(第2回)】

【目標達成助成(第1回)】の実施の結果、介護・保育賃金制度整備計画期間の終了から3年経過するまでの期間の離職率が、

評価時離職率(第1回)を維持していること(ただし、離職率は20%を上限とします。)。

保育分野については、以下の業務を行う事業主が対象となります。(介護分野については、「詳細情報」のリーフレット等をご覧下さい。)

(1)児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第7項に規定する一時預かり事業

(2)児童福祉法第6条の3第9項に規定する家庭的保育事業

(3)児童福祉法第6条の3第10項に規定する小規模保育事業

(4)児童福祉法第6条の3第11項に規定する居宅訪問型保育事業

(5)児童福祉法第6条の3第12項に規定する事業所内保育事業

(6)児童福祉法第6条の3第13項に規定する病児保育事業

(7)児童福祉法第39条第1項に規定する保育所

受給額

制度整備助成 50万円
目標達成助成(第1回) 57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)
目標達成助成(第2回) 85.5万円(生産性要件を満たした場合は108万円)

申請方法・必要書類

介護・保育賃金制度整備計画書を作成し、本社の所在地を管轄する都道府県労働局へ提出。

【必要書類】

・「人材確保等支援助成金(介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)介護・保育賃金制 度整備計画(変更)書」(様式第c-1号)

・「整備する賃金制度の概要票」(様式第c-1号別紙1)及び整備予定の賃金制度の内容が分 かる書類(就業規則(案)、労働協約(案)等の整備する賃金制度の内容が分かるもの

・「事業所確認票」(様式第c-2号)

・介護/保育事業主であることを確認できる書類

・現行の労働協約又は就業規則

・対象事業所における計画時離職率の算出に係 る期間の雇用保険一般被保険者離職状況がわかる書類

・(主たる事業が介護事業以外の 事業主が、経営する介護事業所 に賃金制度を整備する場合) 又は (介護労働者全てが雇用保険一 般被保険者でない場合)

・(主たる事業が保育事業以外の 事業主が、経営する保育事業所 に賃金制度を整備する場合)

・その他管轄労働局長が必要と認める書類

人材確保等助成金の受給・申請は難しい?

人材確保等助成金は、必要な要件を満たして申請をすれば誰でも受給できます。募集要項をしっかりと確認し、計画を策定して実行すれば、さほど難しくはないでしょう。