政府より、事業承継やM&Aを考える中小企業・小規模事業者の方が活用できる補助金・助成金制度が設けられています。
後継者の育成や人材の確保、株式譲渡、機械設備の導入など、多くの費用が必要となる事業承継を推進するためには、補助金・助成金制度を活用した資金調達を行うことが効果的です。
今回は、福岡県で事業を営む方が事業承継やM&Aを行う際に活用しやすい補助金・助成金制度をご紹介いたします。
福岡よかとこ起業支援金
「福岡よかとこ起業支援金」は、地域課題の解決を目的として、福岡県内で新たに起業する方、事業承継または第二創業する方に対して、事業の立ち上げを行う際に必要となる費用の一部を補助することを目的とした制度です。
本制度を活用することで最大200万円の交付が予定されており、人件費、店舗等借料、設備費、試作開発費、マーケティング調査費など幅広い用途に利用できる資金を調達することができます。
対象者 | 新たに起業する場合 ※補助対象者は、次に掲げる全ての事項に該当する者とする。
① 令和4年4月1日以降、本事業の事業期間完了日までに個人事業の開業届出又は株式会社、合同会社、合名会社、合資会社、企業組合、協業組合、特定非営利活動法人等(以下「法人」という)の設立を行い、その代表者となる者であること。なお、法人役員が個人で新たに法人を設立若しくは個人事業を開始する場合、又は個人事業主が新たに法人を設立する場合は、実施する事業が、法人・個人が行う申請時の既存事業とは明確に異なる新たな事業とみなされなければならない。既存事業の延長、拡大或いは事業の多角化のための法人成りは対象とならない。なお、新たに設立する法人がみなし大企業となる場合も対象とならない。 ② 県内に居住していること、又は本事業の事業期間完了日までに県内に居住することを予定していること。 ③ 法人の登記又は個人事業の開業の届出を福岡県内で行う者であること。 ④ 法令遵守上の問題を抱えている者ではないこと。 ⑤ 申請を行う者又は設立される法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力又は反社会的勢力との関係を有する者ではないこと。 ⑥ 本事業の実施年度、若しくは、それ以前の年度における「福岡よかとこビジネスプランコンテスト」2次審査参加者、令和3年度以降の「県内市町村が実施するビジネスプランコンテスト」参加者(「福岡よかとこビジネスプランコンテスト」2次審査参加者と同様に各ビジネスプランコンテストにおいてビジネスプランのブラッシュアップを受けた者)、又は令和3年度以降の「フクオカベンチャーマーケット」登壇者であること。 事業承継又は第二創業する場合 ※補助対象者は、次に掲げる全ての事項に該当する者とする。 ① 本事業の公募開始日以降、本事業の事業期間完了日までにSociety5.0関連業種等の付加価値の高い産業分野等での、地域課題の解決に資する社会的事業を、事業承継又は第二創業により実施する、個人事業主又は法人の代表者若しくはその代表者となる者であること。 ② 県内に居住していること、又は本事業の事業期間完了日までに県内に居住することを予定していること。 ③ 事業承継又は第二創業により新たに実施する事業を県内で行う者であること。 ④ 法令遵守上の問題を抱えている者ではないこと。 ⑤ 申請を行う者又は設立される法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力又は反社会的勢力との関係を有する者ではないこと。 ⑥ 本事業の実施年度、若しくは、それ以前の年度における「福岡よかとこビジネスプランコンテスト」2次審査参加者、令和3年度以降の「県内市町村が実施するビジネスプランコンテスト」参加者(「福岡よかとこビジネスプランコンテスト」2次審査参加者と同様に各ビジネスプランコンテストにおいてビジネスプランのブラッシュアップを受けた者)、又は令和3年度以降の「フクオカベンチャーマーケット」登壇者であること。 |
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給付額 | 上限200万円 補助率1/2以内 |
申請期間 | 2022年10月7日(金)まで |
福岡県中小企業生産性向上応援補助金
「福岡県中小企業生産性向上応援補助金」は、国のものづくり補助金(令和元年度補正・令和三年度補正「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)を活用して設備投資等に取り組む福岡県内の事業者の自己負担を軽減するため、福岡県が独自の上乗せ補助金を交付することを目的とした制度です。
本制度を活用することで最大15,000千円の補助金の交付が予定されており(グローバル展開型の場合)、機械設備やソフトウェアの導入に向けた前向きな投資を推進することができます。
対象者 | 次の「1及び3」又は「2及び3」に該当する事業者。
国のものづくり補助金11次締切分又は12次締切分の交付決定を受けた中小企業・小規模事業者 国のものづくり補助金13次締切分におけるデジタル枠又はグリーン枠の交付決定を受けた中小企業・小規模事業者 国補助金の額の確定を受けた時に福岡県内に事業実施場所を置く中小企業・小規模事業者 |
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給付額 | 補助率及び補助限度額は、国補助金の補助類型により異なります。
上限15,000千円(グローバル展開型) |
申請期間 | 採択発表後、福岡県中小企業団体中央会(補助金事務局)から採択企業へ個別に通知 |
事業承継準備応援補助金
「事業承継準備応援補助金」は、今後5年以内の事業承継を検討しており、福岡県事業承継支援ネットワーク構成機関から事業承継計画に関する支援を受けた中小企業が実施する事業計画または事業承継計画に基づく取組みに対して、必要となる費用の一部を補助することを目的とした制度です。
本制度を活用することで最大50万円の交付が予定されており、事業承継を行うために必要となる機械装置や備品の導入、専門家を招いた研修やマーケティングなどを推進することができます。
対象者 | 今後5年以内の事業承継を検討する福岡県内の中小企業者 |
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給付額 | 上限50万円 補助率1/2(小規模企業者の場合2/3)以内 |
申請期間 | 2022年8月1日(月)〜2022年8月31日(水)まで |
事業承継・M&A促進化事業助成金(北九州市)
「事業承継・M &A促進化事業助成金(北九州市)」は、北九州市内で事業を営む中小企業が持つ優れた経営資源や技術を将来にわたって継続させ、雇用の場の確保などを図るために、事業承継に向けた計画の策定やM &Aに着手する際に必要な初期費用など、専門事業者に委託して行う具体的な取組みに要する経費の一部を助成することを目的とした制度です。
本制度を活用することで最大50万円の助成金が交付され、北九州市内で事業承継やM &Aを考える事業者の方による積極的な制度活用が期待されています。
対象者 | 中小企業基本法第2条第1項各号に掲げる中小企業者のうち、以下の全ての要件を満たすもの。
(1)北九州市内に本社及び事業所を有すること。 (2)事業承継を行うにあたり、引き続き市内で事業を営む者であること。 (3)株式会社の場合にあっては、発行済の株式が中小企業者以外の会社により2分の1を超えて保有されていないこと。 (4)北九州市税を滞納していないこと。 (5)暴力団又は暴力団員及びこれらと密接な関係を有する者でないこと。 (6)風俗営業等に該当する事業を行う者でないこと。 (7)その他補助金を交付することが不適当と認める者でないこと。 |
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給付額 | 上限50万円 助成率1/2以内 |
申請期間 | 2022年10月3日(月)~12月28日(水)まで |
香春町創業等支援事業補助金(香春町)
「香春町創業等支援事業補助金(香春町)」は、香春町内の産業の振興や地域の活性化及び雇用の促進を図るため、発展性を持って新たに創業等を行う事業者に対して、補助金を交付することを目的とした制度です。
本制度を活用することで創業時に必要となる機械装置や備品の導入、ホームページやチラシの制作、商業登記・法人登記などに対して最大で100万円の交付が予定されており、起業家の方による積極的な制度活用が期待されています。
対象者 | 〇香春町内に店舗、事業所を設置している者、また本年度に設置しようとする者
新規創業者:香春町商工会などで創業塾を受講、修了し計画策定して創業する者、申請時において創業の日から2年を経過していない者(特定創業支援等事業証明書を有する者) 事業承継者: 認定支援機関の支援を受け,事業計画(個人事業承継計画書)を策定している者で本年度内に事業承継を行う方 第二創業者: 経営革新計画の承認を受けた事業者,又は香春町商工会のほか,認定支援機関の支援を受け,事業計画(個人事業承継計画書)を策定している者で本年度内に第二創業を行う者、申請時において第二創業の日から5年を経過していない者 〇法人(住所が町内)、個人(住民票が町内)は町税等を滞納していないなどの条件があります。 |
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給付額 | ●法人(住所が町内)、個人(住民票が町内)の方は上限100万
●個人(住民票が町外)の方は上限30万 補助率1/2以内 |
申請期間 | 随時 |