人材育成の必要性は理解していても、教育訓練にあてる時間や費用がないとお悩みの事業主は多いです。また、時間と労力をかけて人を育てても、雇用を継続できなければ意味がありませんよね。
この記事では、人材育成に関する事業主の悩みを解決する2022年の補助金・助成金12種類と、補助金・助成金の違いや申請方法などについて紹介します。
人材育成のために活用できる補助金・助成金とは
企業が人材育成に活用できる補助金・助成金とは、従業員の職能向上を目的とした取り組みに要する費用だけではなく、働き方改革の推進に伴う従業員の待遇改善や、雇用機会の創出など、「人材」に関するさまざまな取り組みを支援する制度です。
人材育成に関する支援制度は、原則返済の必要がなく、受給要件を満たして申請をすれば受給できる助成金に多くみられます。
経営3大資源のひとつである「ヒト」の確保は企業の重要課題です。積極的に補助金・助成金を活用しましょう。
人材育成のために利用できる補助金一覧
人材育成のために利用できる補助金・助成金を一覧にして紹介します。
新型コロナウイルス感染症対策の一環である制度や、非正規雇用労働者の処遇改善、就職困難な求職者の雇用機会の創出、働き方改革を推進する制度など、その目的や受給条件はさまざまです。
自社の事業内容にとって、活用しやすい補助金・助成金を選ぶ際の参考にしてください。
トライアル雇用助成金(新型コロナウイルス感染症対応 (短時間)トライアルコース)
「トライアル雇用助成金」は、職業経験不足などの理由から就職が困難である求職者を、試行雇用する事業主を助成する制度です。
新型コロナウイルス感染症対応(短時間)トライアルコースは、1週間の労働時間を20時間〜30時間未満として、無期雇用を条件とし雇入れを希望し、ハローワーク等に求職支援の申し込みをしている求職者が対象です。
また、新型コロナウイルス感染症の影響で休業を余儀なくされた場合に、特例で試行雇用期間を変更できる点が特徴です。
対象者 | 職業経験の不足などから就職が困難な求職者等を、無期雇用契約へ移行することを前提に、一定期間試行雇用(トライアル雇用)を行う事業主 |
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給付額 | 支給対象者1人につき月額2万5千円が支給されます。 |
申請期間 | 新型コロナウイルス感染症対応トライアル雇用 等の開始日から2週間以内(ただし、提出期間の末日が行政機関の休日に当た る場合は、翌開庁日を提出期間の末日とみなす。) |
人材開発支援助成金
自社が雇用する正社員を育成するにあたって活用できる制度に、「人材開発支援助成金」があります。
正社員が職能向上のために受講する研修の費用や研修中の賃金の一部などを、事業主に対して支払う制度で、労働者に専門的なスキルや知識を習得させ、労働者のキャリア形成の支援を目的としています。
人材育成に力を入れたいが費用の問題で取りかかれずにいるという企業が活用したい制度です。
対象者 | 助成金は、次のイからニまでのいずれにも該当する事業主等に対して支給する。
イ 雇用保険適用事業所の事業主(雇用保険被保険者が存在する事業所の事業主であること) ロ 助成金の支給又は不支給の決定に係る審査に必要な書類等を整備、保管している事業主等 ハ 助成金の支給又は不支給の決定に係る審査に必要であると管轄労働局の長(以下「管轄労働 局長」という。65歳超雇用推進助成金については「機構の理事長」(以下「機構理事長」と いう。)と読み替えるものとする。以下同じ。)が認める書類等を管轄労働局長の求めに応じ 提出又は提示する、管轄労働局の実地調査に協力する等、審査に協力する事業主等 ニ 「第2 各助成金別要領」に定めがある場合は、各助成金ごとに定める要件を満たす事業主 等 |
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給付額 | ■特定訓練コース OFF-JT 賃金助成 1人1時間当たり 760円<960円>(380円<480円>) OJT 実施助成 1人1時間当たり665円<840円>(380円<480円>) 経費助成 対象経費の45%<60%>(30%<45%>) ■一般訓練コース ◆〈 〉は生産性の向上が認められる場合の額、( )内は大企業の額です。 ◆特定分野認定実習併用職業訓練を実施する場合などは、経費助成率が変わります。 ◆賃金助成、実施助成は所定労働時間内の訓練に限ります。 ◆事業主団体等が申請する場合は、経費助成のみとなります。 訓練時間 ①特定訓練コース ②一般訓練コース 10(20※)時間以上100時間未満 15万円(10万円) 7万円 100時間以上200時間未満 30万円(20万円) 15万円 200時間以上 50万円(30万円) 20万円 特定訓練コース ◆経費助成は、訓練時間に応じて次の額を上限としています。 賃金助成 1人1時間当たり 760円〈960円〉 (380円〈480円〉) ※上限は1,200時間 (一部1,600時間) 賃金助成 1人1時間当たり 380円〈480円〉 ※大企業も同じ ※上限は1,200時間 (一部1,600時間) 実施助成 1人1時間当たり 665円〈840円〉 (380円〈480円〉) ※上限は680時間 ◆ ( )内は大企業の額です。 ◆1労働者が対象訓練を受講できる回数は、年間職業能力開発計画期間内に3回までです。 ◆1事業所が1年度に受給できる限度額は、特定訓練コースを含む場合は1,000万円、一般訓練 コースのみの場合は500万円です。 ◆助成率・額の詳細や生産性要件については、詳細版パンフレットをご確認ください。 _______________________ ■教育訓練休暇付与コース ・長期教育訓練休暇制度の場合 _______________________ ■特別育成訓練コース ・有期実習型訓練 OJT ・中小企業等担い手育成訓練 OJT |
申請期間 | 各助成金別要領において各助成金ごとに定める日の翌日から起算して2か月以内 |
人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース)
「人材開発支援助成金」の障害者職業能力開発コースは、障害者の職業能力を向上させる教育訓練を継続的に行う施設の設置や運営費用の一部を助成する制度です。障害者の雇用を促進させ、継続的な雇用を実現することを目的としています。
ハローワークに求職支援を申し込みしている障害者に対して職業訓練を実施する場合が対象となり、すでに企業に雇用されている障害者は対象とならない点に注意が必要です。
対象者 | 障害者の職業に必要な能力を開発、向上させるため、一定の教育訓練を継続的に実施する施設の設置・運営を行う事業主又は事業主団体 |
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給付額 | 1 施設または設備の設置・整備または更新
(1)障害者職業能力開発訓練事業を行う訓練科目ごとの施設または設備の設置・整備または更新に要し た費用に3/4を乗じた額が助成されます。 (2)初めて助成金の対象となる訓練科目ごとの施設または設備の設置・整備の場合は5,000万円を 上限とします。 (3)訓練科目ごとの施設または設備の更新の場合については、1,000万円を上限(複数回支給を受 ける場合も事業主等ごとの累積の上限となる額)とします。 2 運営費 – 305 – 次の(1)または(2)および(3)により算出した額が助成されます。 (1)重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者および就職が特に困難であるとハローワーク所長が 認める障害者(以下「重度障害者等」という。)を対象とする障害者職業能力開発訓練 ① 1人あたりの運営費(※2)に4/5を乗じた額(上限額 月額17万円)に重度障害者等である訓 練対象障害者のうち、支給対象期における訓練時間の8割以上を受講した者の人数を乗じた額 ② 支給対象期における訓練時間の8割以上を受講しなかった者については、1人当たりの運営費に4/ 5を乗じた額(上限額 月額17万円)に、支給対象期における訓練時間数を分母に、当該者の訓練受 講時間数を分子にして得た率を乗じた額 (2)(1)以外の障害者を対象とする障害者職業能力開発訓練 ① 1人あたりの運営費に3/4を乗じた額(上限額 月額16万円)に重度障害者等以外の訓練対象障 害者のうち、支給対象期における訓練時間の8割以上を受講した者の人数を乗じた額 ② 支給対象期における訓練時間の8割以上を受講しなかった者については、1人当たりの運営費に3/ 4を乗じた額(上限額 月額16万円)に、支給対象期における訓練時間数を分母に、当該者の訓練 受講時間数を分子にして得た率を乗じた額 ※2 運営費の具体的な内容は以下のとおりです。 (1) 職員給与、諸手当、負担金、謝金、旅費 (2) 教材費、実習経費、複利厚生経費、被服費、備品費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、光熱水料、 借料および損料、燃料費、保険料、土地建物借料、諸税 等 (3)重度障害者等が就職した場合には、就職者1人当たりに10万円を乗じた額 ① 対象となる就職者 次のアおよびイに該当する者 ア 訓練修了日または就職のための中退の日の翌日から起算して90日以内(以下「対象期間内」とい う。)に雇用保険の被保険者(日雇労働被保険者は除く。)として内定を受けた者もしくは雇用された 者または雇用保険適用事業主となった者 ただし、労働者派遣事業(有期雇用派遣)により派遣される場合は、対象期間内に派遣先で就業 (就業予定は除く。)した者 イ 障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援するための法律における障害福祉サービス(就労 継続支援事業A型等)の利用者として雇用される者でないこと |
申請期間 | 訓練の施設または設備の設置・整備または更新を完了した日の翌日から2か月以内 |
中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース・雇用創出措置助成分)
「中途採用等支援助成金」の生涯現役企業支援コース・雇用創出措置助成分は、自身が40歳以上である事業を始めて間もない法人事業主や個人事業主が、中高年齢者等を従業員として雇い入れる際に要した費用の一部を支援する制度です。
事業主自身の就業機会を作るとともに、中高年齢者の雇用機会を創出することを目的としており、中高年齢の従業員の人材育成を検討している事業主にとって活用しやすい助成金です。
ただし、同制度は令和4年3月31日付けで廃止となります。
対象者 | 事業を開始して間もない法人事業主または個人事業主 |
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給付額 | 起業時 の年齢区分に応じて、計画期間 内に生じた雇用創出措置に要した費用(※)の合計に、以下の助成率を乗じた額を支給します。
※費用ごとに上限額がありますのでご留意ください。 ■企業時の年齢区分|助成率|助成額の上限 ・起業者が高年齢者(60歳以上)の場合|2/3|200万円 ・起業者が上記以外の者(40歳〜59歳)の者の場合|1/2|150万円 |
申請期間 | 計画期間の満了日の翌日から 起算して2ヵ月以内に労働局へ提出 |
キャリアアップ助成金(正社員化コース)
「キャリアアップ助成金」の正社員化コースは、パートタイマーや派遣労働者などの非正規労働者に対して、教育や訓練の実施、処遇改善に取り組む事業主を支援する制度です。非正規労働者のキャリアアップの促進を目的としています。
正社員化コースは、「賞与または退職金の制度」と「昇給」のあり正社員への転換が助成金の給付条件とされており、令和4年4月1日以降の制度見直しにより無期雇用労働者への転換の助成は廃止されました。
対象者 | 雇用保険適用事業所の事業主 |
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給付額 | 有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合
中小企業 ②有期→無期 28万5,000円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合36万円(1人当たり) ③無期→正規 28万5,000円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合36万円(1人当たり) 中小企業以外 ②有期→無期 21万3,750円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合27万円(1人当たり) ③無期→正規 21万3,750円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合27万円(1人当たり) |
申請期間 | 実際に賃金が支給された日の翌日から起算して2か月以内 |
キャリアアップ助成金 (処遇改善コース(健康診断制度(共通処遇推進制度)コース)
「キャリアアップ助成金」の処遇改善コース(健康診断制度(共通処遇推進制度)コース)は、契約社員やパートタイマーなどの非正規社員を雇用する事業主や派遣社員の派遣元が、該当社員に法定外の健康診断制度を制定して実施した場合に、1事業所あたり40万円を支給する支援制度です。
正社員との処遇格差を是正する取り組みとして、非正規労働者へ健康診断を実施することは、従業員のモチベーション向上や人材確保などにもつながるため、積極的に活用したい助成金です。
対象者 | 雇用保険に加入しているなと「各雇用関係助成金に共通の要件」に該当する事業主 |
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給付額 | 1事業所あたり40万円 |
申請期間 | 延べ4人目の健康診断を実施した日の翌日から2ヶ月以内 |
キャリアアップ助成金
有期雇用の契約社員や、派遣社員、パートタイマーなどの非正規労働者のキャリアアップと処遇改善を目的とした制度に、「キャリアアップ助成金」があります。正社員と非正規労働者の格差是正の取り組みに要する費用の一部が助成されます。
人材育成にも活用でき、従業員の職能向上とキャリアアップを促進するとともに、モチベーションアップも図れるため、生産性向上や人材不足の解消など、さまざまな課題を解決できる制度です。
対象者 | 雇用保険適用事業所の事業主 |
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給付額 | 有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合
中小企業 ②有期→無期 28万5,000円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合36万円(1人当たり) ③無期→正規 28万5,000円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合36万円(1人当たり) 中小企業以外 ②有期→無期 21万3,750円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合27万円(1人当たり) ③無期→正規 21万3,750円(1人当たり) 生産性の向上が認められる場合27万円(1人当たり) |
申請期間 | 実際に賃金が支給された日の翌日から起算して2か月以 内 |
職場環境改善計画助成金(事業場コース)
「職場環境改善計画助成金」の事業場コースは、職場環境の改善を目的とした制度です。
従業員に対してストレスチェックを実施し、その後の集団分析結果を元に専門家による指導を受け、職場環境の改善計画の策定及び実施した場合に、専門家による指導費用が助成されます。
受給要件は従業員50人以上の事業場でストレスチェックを実施するのみと比較的難易度が低く、人材育成の一環で活用しやすい助成金です。
対象者 | 労働者を雇用している法人、個人事業主であること
労働保険の適用事業場であること |
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給付額 | 上限額10万円 |
申請期間 | 2021年5月18日〜2022年6月30日 |
人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)
「人材確保等支援助成金」の雇用管理制度助成コースは、諸手当等制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ)など5つの制度から成る、人材の確保や定着を目的とした助成金制度です。
事業主がその内の1制度を導入することで雇用管理の改善を図り、離職率の定価目標を達成できた場合に、助成金が支給されます。
研修制度やメンター制度は、人材育成に積極的に取り組みたい事業主にとって活用しやすい制度でしょう。
対象者 | 人材の確保・定着に向けた「魅力ある職場づくり」に取り組む事業主(中小企業事業主等) |
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給付額 | 〇雇用管理制度を導入 (研修制度や諸手当制度など)
+ 〇離職率目標達成 →57万円助成 支給申請時の3年前と比較して生産性が向上した場合、更に+15万円助成 |
申請期間 | 目標達成助成の支給申請(算定期間(計画期間終了後12か月間)終了後 2か月以内) |
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
「トライアル雇用助成金」は、職業経験や技能が乏しく就職が困難である求職者を試用雇用する事業主を支援し、雇入れ期間中に発生する費用の一部を助成する制度です。
就職困難な求職者の雇用期間を増やし、企業の課題でもある人材確保と人材育成を促進する目的があります。
試用期間中に業務への適性を見極めた上で常用雇用への以降を判断することができるため、雇用のハードルを下げることができます。優秀な人材確保と人材育成に活用したい助成金です。
対象者 |
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給付額 |
(母子家庭の母等又は父子家庭の父以外の場合)
(母子家庭の母等又は父子家庭の父の場合)
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申請期間 | ※トライアル雇用開始日から2週間以内に、対象者を紹介したハローワークに実施計画書を提出
※助成金を受給するためには、トライアル雇用終了日の翌日から起算して2ヵ月以内に、事業所を管轄するハローワークまたは労働局に支給申請書を提出する必要があります。 |
障害者トライアル雇用
「障害者トライアル雇用」は、障害者を3ヶ月間試行雇用する事業主に対して、試行期間中の費用を助成することで、障害者の雇用機会の創出を図ることを目的とした制度です。
ハローワーク等の職業紹介事業者等から紹介される障害者が対象労働者となります。
障害者試行雇用のハードルを下げ、期間中に業務への適性や能力を見極められるようにすることで、障害者雇用にまつわる事業主の不安を解消することができます。
対象者 | 雇用保険適用事業所の事業主であること |
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給付額 | ■対象者1人当たり、月額最大4万円(最長3か月間)
障害者トライアル雇用求人を事前にハローワーク等に提出し、これらの紹介によって、対象者を 原則3か月の有期雇用で雇い入れ、一定の要件を満たした場合、助成金を受けることができます。 ■精神障害者を雇用する場合、月額最大8万円(最大 8万円✕3か月、その後4万円✕3か月) 精神障害者を雇用する場合は、月額最大8万円の助成金を受けることができます。また、精神障 害者は原則6~12か月間トライアル雇用期間を設けることができます。ただし、助成金の支給対 象期間は6か月間に限ります。 |
申請期間 | 助成金を受給するためには、障害者トライアル雇用終了日の翌日から2か月以内 |
働き方改革推進支援資金
「働き方改革推進支援資金」は、日本政策金融公庫による融資制度です。
非正規雇用労働者の処遇改善や長時間労働の是正など、働き方改革推進のための取り組みに要する費用が融資の対象となります。
業務効率化や生産性向上のための設備導入や、非聖域雇用労働者の賃金アップや正社員登用など、職場環境の改善や従業員のキャリアアップに有効活用でき、活用できる範囲が広いことから多様な人材の育成にも役立ちます。
対象者 |
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給付額 | 融資限度額 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
申請期間 | 定めなし |
補助金と助成金の違い
人材の育成や確保には多くの費用が必要となりますが、補助金・助成金をうまく活用することで、金銭的な負担を少なくすることができます。
ここでは、補助金と助成金の違いやメリット・デメリットについて詳しく解説いたします。
補助金とは
補助金とは、政府や民間の財団などから一定の要件を満たした個人や企業に対して支出される資金です。
原則として返済義務はなく、人材育成以外にも生産性向上のための設備投資など、さまざまな用途に活用することができます。
採択された場合には数百万円から数千万円単位で資金補助が行われることが多く、事業継続と拡大に欠かせない制度です。
メリット・デメリット
補助金を活用するメリットは、採択された場合に大きな費用補助を受けられることです。
デメリットは、補助金は申請を行なっても必ずしも採択されるとは限らない点です。
公募期間も比較的短いものが多く、抽選や早い者勝ちになったりと申請自体ができなくなってしまう点にも注意が必要です。
補助金の申請方法
補助金の申請が採択されるためには、申請書類の内容が重要です。また、採択率を上げるためにはしっかりとした事業計画を作成する必要があります。
中小企業診断士や行政書士など、経営や行政手続きの専門家によるサポートを受けながら申請を行うことが採択率の向上に繋がります。
助成金とは
助成金とは、一定の受給要件を満たした個人や企業に対して支出される資金です。
補助金と同様に、返済義務はありません。要件を満たしていれば、申請すればもれなく費用助成を受けられる点が、補助金との違いです。
メリット・デメリット
助成金を活用するメリットには、一定の要件を満たした申請を行えば、原則として費用助成を受けられるということが挙げられます。
デメリットは、補助金と比較した際に採択時に受けられる金額が低額な場合が多く、支給までの期間が長いということが挙げられます。
助成金の申請方法
助成金も自社で申請書と計画書を作成して申請が可能です。
一方で、自社での申請書類作成が困難な場合には、助成金業務に特化した社会保険労務士に代理申請を依頼することもできます。
専門家のアドバイスを受けて事業に取り組むことで、より多くの資金を調達でき、効率よく人材育成に励むことができます。
人材育成に関する補助金・助成金を有効活用しよう!
今回は、人材育成に活用できる補助金・助成金制度12種類と、補助金・助成金の違いや申請方法などについて解説しました。
人手不足に悩む企業は多く、事業の継続にあたって優秀な人材の確保と育成は重要課題となっています。
人材育成や働き方改革推進に活用できる補助金・助成金は多く、活用することで従業員のモチベーションを向上させることができ、結果的に事業の生産性が向上するなどさまざまなメリットが得られます。
人材育成の資金繰りに悩む事業主の方は、ぜひ活用してくださいね。