IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者、個人事業主がITツール導入する際にかかる費用の一部を補助する制度です。
事業の生産性向上にはITツールの導入が欠かせない昨今、活用を検討している方も多いのではないでしょうか。
ですが補助金の申請手続きは一見すると複雑に見えがちで、なかなか手が出しにくいものです。
そこで今回は、IT導入補助金の申請・採択が難しいとされる理由と、採択率を高めるポイントを紹介します。
IT導入補助金の採択率の動向
過去4年(2017年〜2020年)のIT導入補助金の採択率
2017年〜2020年の合計採択率は56.3%でした。
年度 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 |
採択率 | 約50% | 約100% | 約33% | 約42% |
IT導入補助金の申請・採択が難しい理由
申請書類の形式要件が煩雑
IT補助金の申請が難しいと言われる要因のひとつに、申請書類の形式要件の煩瑣さが挙げられます。
見落として審査項目を外してしまったり、記入ミスをしてしまったりで、採択されなかったという事例が多いため、十分に注意しましょう。
ITツールによって採択率が異なる
導入するITツールによって採択率が異なる可能性があります。公式情報ではありませんが、ある年度ではECサイトが採択されにくいといった情報が多くみられました。
対象となるITツールの条件は年度によって変更されるため、都度確認が必要です。
自社課題とITツールのマッチング
IT導入補助金には、ITツールを導入することで生産性の伸び率が1年後に3%移譲、3年後に9%以上にならなければならないという条件があります。
この条件をクリアするためには、自社の課題やニーズに適したITツールを選択することが大切です。要件定義は手を抜かずに行いましょう。
IT導入補助金の採択率を高めるポイント
IT導入補助金の採択率を高めるポイントは、公募要領を十分に確認することと、自社の経営状況を分析して課題とニーズを洗い出し、要件定義を入念に行うことです。
採択の条件である生産性の伸び率の目標数値を達成するためには、ITツールの選定が要となります。
また、可能な限り加点対象は押さえたいところ。内容は年度ごとに異なるので、申請時に必ず公募要領を隅々まで確認しましょう。
まとめ
IT導入補助金は、IT導入支援事業者及びITツールの選定や、申請書類の形式要件の煩瑣さなど手間がかかるように見えます。ですが、支援事業者のサポートが受けられたり、申請手続きはオンラインで必要事項を入力するだけだったり、事業計画書が自由書式だったりと、他の補助金に比べると比較的易しいです。
補助金でITツールの導入を検討している方は、IT導入補助金を活用してみてはいかがでしょうか。