ものづくり補助金の採択率の動向

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生産性向上の取り組みや、新製品・新サービスの開発に必要な経費の一部を支援してくれるものづくり補助金は、事業拡大の強い味方です。

返済の必要がないお金をもらえる制度のため、活用を考える事業者は多い反面、「申請してもなかなか採択されない」とお困りの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ものづくり補助金の採択率の動向や、難易度が高いとされる理由、採択率を高めるポイントについて解説します。

ものづくり補助金の採択率の動向

年度 申請件数 採択数 採択率
平成25年度第1回1次 1,836 742 0.4%
平成25年度第1回2次 10,209 4,162 40.8%
平成25年度第2回 11,926 5,612 47.1%
平成26年度第1回1次 7,396 2,916 39.4%
平成26年度第1回2次 15,019 6,697 44.6%
平成26年度第2回 14,502 4,818 33.2%
平成27年第1回1次 1,170 775 66.2%
平成27年第1回2次 13,350 5,881 44.1%
平成28年度第1回1次 24,011 7,729 32.2%
平成28年度第1回2次 2,618 219 8.4%
平成29年度 15,547 6,157 39.6%
平成30年度1次 17,275 9,518 55.1%
平成30年度2次 6,355 2,471 38.9%
令和元年度1次① 1,111 332 29.9%
令和元年度1次② 14,927 7,468 50.0%
令和2年度1次 2,287 1,429 62.5%
令和2年度2次 5,721 3,267 57.1%
令和2年度3次 6,923 2,637 38.1%

ものづくり補助金事業が開始された平成21年度から令和2年度の間、採択率はおよそ30%から50%を推移しています。

補助金制度は、交付する国や地方公共団体などが掲げる政策目標の達成を目的としており、予算があらかじめ決められています。

そのため、予算が潤沢にあって多くの申請を採択できる年度初めの方が採択率が高い傾向にあり、年度後半ともなると予算が残り少なくなっているため、倍率が高くなり採択率が低下します。

補助金申請の採択率を上げるためには、余裕を持った申請計画と、ポイントを押さえた事業計画の策定が必要不可欠です。効率よく補助金申請を行うため、専門家のアドバイスを受けるなどして、年度初めの募集時に申請できるよう備えるとよいでしょう。

ものづくり補助金の申請・採択が難しい理由

応募者のレベルが高い

ものづくり補助金は制度開始から20年以上の歴史があり、過去に申請された数は相当なものです。

参考情報が豊富にあり、必然的に応募者の申請書類のクオリティも高くなるため、採択の難易度が年々上がっています。

事業計画書の作成に時間がかかる

ものづくり補助金の申請が採択されるには、政策目標に合致した事業計画の策定と、わかりやすく内容の充実した計画書が必要です。

この事業計画書の作成には平均70時間かかると言われており、申請時の高いハードルとなっています。

毎年要件が変更される

ものづくり補助金申請の要件が毎年変更されます。そのため、応募の際には最新の情報を取得して事業計画書を作成しなくてはなりません。

本業を営みながら自力で応募書類を作成するのは負担が大きいため、申請を途中で断念する事業者が多くみられます。

ものづくり補助金の採択率を高めるポイント

ものづくり補助金の採択率を高めるためには、十分に自社分析を行った上で、実現可能な事業計画書を作成する必要があります。内容の充実はもちろんのこと、一目でわかりやすいように表やグラフを挿入するなどの工夫も必要です。

また、ものづくり補助金には審査の際に加点される項目が明確に定められています。余裕をもって準備をし、加点項目をクリアしていきましょう。

まとめ

ものづくり補助金は倍率が高く応募者のレベルも高いことから、申請が採択される難易度は比較的高いと言えるでしょう。

ですが、「年度初めの募集に応募する」、「事業計画書のクオリティを高める」努力をすれば、採択率を高めることはできます。

本業と並行して申請手続きを行うのが難しい場合は、専門家の助けを借りるのもひとつの手です。

事業拡大の強い味方のものづくり補助金、ぜひ活用してくださいね。

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