【2023年最新】保育園が活用できる補助金・助成金6選

お役立ち記事

政府より保育園が活用できる補助金・助成金が交付されています。

その中でも特に保育園が対象であり、設備投資や資金繰りなど、幅広い方が活用しやすいであろう補助金・助成金を6つ選んで紹介します。

保育園にとって補助金・助成金は、新たな施設や保育事業への投資、雇用の促進や働き方改革、IT化による生産性の向上、施設運営のための費用を補うことができ、多くのメリットがあります。

2023年最新の補助金傾向

保育施設向けの補助金は前年と比べ、コロナ対策関連は減ったものの、大筋の補助金は維持されています。

物価高騰、人材不足、高齢者増加は深刻であり、引き続き保育施設向けの補助金は維持される見通しです。

しかし、予算には限りがあり、審査も厳しくなる傾向があります。

常に情報を収集し、早めの対策をされることをおすすめします。

設備投資

企業主導型保育事業

「企業主導型保育事業」は、企業が従業員の働き方に応じて多様な保育サービスを提供するため設置する保育施設や、地域企業が共同で利用・設置する保育施設に対し、運営費及び整備費を助成する制度です。

保育施設の運営費及び整備費について、許可施設と同程度の助成を受けることができるのが特徴で、地域の子どもを受け入れることにより、優秀な人材採用を行うことができる他、女性活躍推進や地域貢献による企業イメージの向上を図ることもできます。

対象者平成28年4月以降に新たに保育施設を設置する一般事業主(子ども・子育て拠出金を負担している事業者であること)
※平成28年3月31日以前より事業所内保育を実施している場合でも新たに定員を増やす場合や、空き定員を新たに他企業向けに活用する場合も対象となります。
給付額目安として、運営費に対する助成は、子ども1人あたり月額15〜30万円前後。地域性や提供サービスなど施設毎に異なります。

工事費用の3/4相当

院内保育事業運営費補助事業

「院内保育事業運営費補助事業」は、病院等の医療機関に従事する職員のために、保育所を運営する事業について助成し、医療従業者の再就職の促進及び離職防止を図ると共に、医療機関による入院治療を行う必要はないが、安静の確保を配慮する必要がある、集団保育が困難な児童の保育を目的とした制度です。

医療機関という女性が多い職場において、育児を行いながら長く活躍したいと考える人材確保にも繋がります。

対象者社会福祉法人,厚生農業協同組合連合会,国家公務員共済組合及びその連合会,国民健康保険組合及びその連合会,学校法人,医療法人,一般社団法人及び一般財団法人並びに公益社団法人及び公益財団法人,独立行政法人等。各都道府県毎に異なる。
給付額各都道府県毎に異なる。
神奈川県の場合、運営する事業区分毎に基準額と補助対象経費の実支出学を交付対象者毎に比較して少ない額を給付額として選定。
申請期間各都道府県毎に異なる。

IT化

IT導入補助金

「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者等が自社のニーズや課題に合ったITツールの導入による生産性向上を支援することを目的とした制度で、保育園においても活用することができます。

保育園においては、教材費や延長保育など、園児一人ひとり異なる煩雑な会計業務の効率化、保護者とのコミュニケーションツールの導入などでIT導入補助金が多く活用された事例があります。

対象者中小企業・小規模事業者
給付額A類型
30万円~
150万円未満

B類型
150万円~
450万円以下補助率1/2
通常枠はソフトウェア費のみ

資金繰り

保育所等整備交付金

「保育所等整備交付金」は、市町村が策定する整備計画等に基づき、保育所や認定こども園等を設置・運営する事業者を支援し、待機児童の解消を図ることを目的とした制度です。

応募資格は社会福祉法人やNPO法人等に限らず、周辺住民からの理解を得られるような立地条件や良好な保育環境の確保など、行政と連携した地域密着型の保育施設の設置・運営や、休日保育などの実施が採択率を上げるための条件となります。

対象者保育を必要とする乳児・幼児に対し、必要な保育を確保するために市町村が策定する市町村整備計画(以下「整備計画」という。)に基づいて実施される保育所等、保育所機能部分又は小規模保育事業所に関する施設整備事業、防音壁設置計画(以下「設置計画」という。)、に基づいて実施される保育所等、保育所機能部分又は小規模保育事業所の防音壁整備事業(以下「防音壁整備事業」という。)及び防犯対策強化整備計画(以下「防犯計画」という。)に基づいて実施される保育所等又は小規模事業所の防犯対策強化整備事業(以下「防犯対策強化整備事業」という。)を行う事業者。
給付額各市区町村によって異なる。以下、栃木県の場合。
国1/2、市区町村1/4、設置主体1/4
※新子育て安心プランに参加する等一定の要件を満たす場合は、国2/3、市区町村1/12、設置主体1/4
申請期間各市区町村によって異なる。

保育対策総合支援事業費補助金

「保育対策総合支援事業費補助金」とは、「子育て安心プラン」に基づき、地方自治体の待機児童解消に向けた小規模保育や家庭的保育等の改修や、総合的な保育人材確保策等を講ずることを目的とした制度です。

各自治体によって実施内容が異なりますが、待機児童が多い自治体においては、「地方裁量型認可化移行施設」といった独自の取組みが認められる場合もあり、一時預かりや休日保育、保育士等の人材確保など、行政と綿密に連携した保育サービスの提供が採択率を上げるための条件となります。

対象者保育園、認定こども園及びそれに準じる施設、乳児家庭全戸訪問事業等を行う事業者。
給付額各市区町村によって異なる

人材育成・雇用

働き方改革推進支援助成金

「働き方改革推進支援助成金」とは、働き方改革に取組む中小企業主に対し、労働環境整備に必要な費用を支援することを目的とした制度です。

令和3年度においては、「労働時間短縮・年休促進支援コース」「勤務時間インターバル導入コース」「労働時間適正管理推進コース」「団体推進コース」の4つの制度が設けられており、時間外保育等により長時間労働になりがちな保育士の労働環境の改善や、離職防止、再雇用の促進などに活用することができます。

対象者(1) 労働者災害補償保険の適用事業主であること。
(2) 交付申請時点で、「成果目標」1から3の設定に向けた条件を満たしていること。
(3) 全ての対象事業場において、交付申請時点で、年5日の年次有給休暇の取得に向けて就業規則等を整備していること。
給付額取り組みの実施に要した経費の一部を、成果目標の達成状況に応じて支給します。

以下のいずれか低い方の額
(1)成果目標1から3の上限額及び賃金加算額の合計額
(2)対象経費の合計額×補助率3/4(※)
   (※)常時使用する労働者数が30名以下かつ、支給対象の取り組みで6から9を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合に補助率は4/5

  1. 【(1)の上限額】 
  2. ○成果目標1の上限額
事業実施後に設定する時間外労働時間数等 事業実施前の設定時間数
現に有効な36協定において、時間外労働時間数等を月80時間を超えて設定している事業場 現に有効な36協定において、時間外労働時間数等を月60時間を超えて設定している事業場
時間外労働時間数等を月60時間以下に設定 100万円 50万円
時間外労働時間数等を月60時間を超え、月80時間以下に設定 50万円

    

○成果目標2達成時の上限額:50万円

○成果目標3達成時の上限額:50万円

【(1)の賃金加算額】  

引き上げ人数 1~3人 4~6人 7~10人 11人~30人
3%以上引き上げ 15万円 30万円 50万円 1人当たり5万円

(上限150万円)

5%以上引き上げ 24万円 48万円 80万円 1人当たり8万円

(上限240万円)