「小規模事業者持続化補助金」は、中小企業・小規模事業者等が販路開拓や生産性の向上に資する取り組みを行う際に活用できる補助金制度です。
商工会・商工会議所の助言等を受けながら申請書類の作成を行いますが、補助金を受給するために具体的にどの様な手続きが必要になるのか分からないという方も少なくありません。
今回は、「小規模事業者持続化補助金」について申請から採択後の補助金交付までの一連の流れについて解説いたします。
小規模事業者持続化補助金の申請〜採択後の交付までの流れ
① 経営計画の策定・申請書類の作成
まずは、経営計画の策定と申請書類の作成を行います。
経営計画は、各地に所在する商工会・商工会議所によるサポートを受けながら策定を行うことが可能で、補助金を受給するための要件にもなっています。
② 申請書類の提出
ステップ①で作成した申請書類を「小規模事業者持続化補助金事務局」へ提出します。
例年、年間を通じて複数の公募期間が設けられており、自社の課題や強みを分析した上で申請書類の提出準備を行いましょう。
③ 審査
「採択審査委員会」により申請書類の審査が行われます。
「小規模事業者持続化補助金」の採択率は40〜60%程度で推移しており、具体的な数字を盛り込むこと、必要に応じて図や写真などを使用すること等が採択されるためのポイントとなります。
④ 採択結果通知書と交付決定通知書の送付
「小規模事業者持続化補助金事務局」より採択結果通知書の送付が行われます。
採択された場合、交付決定通知書が送付され、ステップ⑤以降の手続きへと進みます。
⑤ 補助事業の開始
「交付決定通知書」が送付された後に、事業計画書に基づいて販路開拓や生産性向上に向けた取り組みを開始します。
必要に応じて、「中止(廃止)申請書」や「変更承認申請書」の提出を行う場合もあります。
⑥ 補助事業の完了報告
補助事業の実施期間が終了した後に完了報告を行います。
「実績報告書」等の提出が必要になることから、領収書等の補助事業に要した経費の支出を確認できる書類を控えておきます。
⑦ 補助金の交付額の決定
ステップ⑥で提出された「実績報告書」等を元に「確定通知書」が通知され補助金の交付額が決定されます。
「一般型」では最大で50万円、「低感染リスク型ビジネス枠」では100万円までの費用補助を受けることができます。
⑧ 補助金の請求
補助金の交付額が決定された後に「精算払請求書」の提出を行います。
「小規模事業者持続化補助金事務局」に受理され問題がなければ、販路開拓や生産性向上に向けて支出した経費に対して費用補助が行われます。
⑨ 補助金の交付
以上のステップを踏んだ後に補助金の交付が行われます。
「小規模事業者持続化補助金」を受給するためには非常に多くの手続きが伴うということに留意した上で、計画的に準備を進めていくことが大切です。
小規模事業者持続化補助金申請時の注意点
経営計画の作成や商工会・商工会議所とのやり取り等、「小規模事業者持続化補助金」は申請までに多くのステップを踏む必要がありますが、添付書類に不備があった場合は、その時点で不採択となります。
自社で申請書類を作成することが難しい、少しでも採択率を上げたいと考える経営者の方は、補助金申請代行サービスの活用もご検討ください。
まとめ
今回は、「小規模事業者持続化補助金」の申請から採択後の補助金交付までの一連の流れについて解説しました。
補助金の交付を受けるためには、商工会・商工会議所とのやり取りや、補助事業終了後の実績報告など多くの手順を踏む必要があります。
少しでも申請のための負担を減らしたいと考える経営者の方は、ぜひ補助金申請代行サービスの活用や、行政書士等の専門家への相談をご検討ください。